ICJLE2024 オンラインイベント参加報告

2024年8月17日にICJLE2024大会後オンラインイベントが開催されました。参加者の中からお二人にご感想をお寄せいただきました。

橘 啓子 ビクトリア大学

私はアメリカ、ウィスコンシン州で開催された日本語教育国際研究大会(ICJLE2024)には遠方のため参加できませんでしたので、17日のオンラインイベントに参加しました。このイベントでは1. ダフ先生の基調講演に基づく勉強会、2. 中込先生のワークショップ、3.トピックごとの意見交換が行われ、オンラインながらも貴重な学びと交流の機会を得ました。

勉強会では、ダフ先生の講演録画とテーマに添った5つの質問を基に、多様性、アイデンティティ、包摂などについて深く考える時間となりました。簡単な答えのないテーマですが、日々の現場で意識し続け、学びを深めていきたいと感じました。また、モデレーターの山本氏の円滑な進行のおかげで、非常に有意義な勉強会となりました。

中込先生のワークショップでは、思考の可視化、つながりをテーマに、マンダラチャートを使った活動が行われ、オンラインでの対話に最適でした。私は、カナダ、香港から参加された先生方とチャートを使って楽しい会話ができ、9月からのクラスに早速取り入れたいと思います。

意見交換では、興味のあるテーマのブレイクアウトルームに自由に移動でき、AI、クラスの先住民化といった最近話題のトピックに多くの参加者が集まっていました。

3時間のイベントはあっという間で、また、事前に提供された講演録画やスライド情報のおかげで、安心して参加できました。イベント後も交流の場が設けられており、今後もこうしたイベントを通じて、日本語教育における知識とスキルを深めていきたいと思います。

最後に、この様な素晴らしい機会を提供して下さった実行委員の皆様に感謝申し上げます。 ありがとうございました。

野田 実奈子 アルバータ大学

パトリシア・ダフ先生の基調講演に関する勉強会で、山本大さんの解説により、「言語教育における多様性・包摂性」というテーマをより身近に感じられました。ジェンダーや文化の多様性について日々考えているものの、多様性の要素自体にも多様性があるため、教師として常に敏感である必要があると再認識しました。参加者同士のディスカッションでは「日本語・日本文化と言っても画一的ではない。この多様性を学習者にどう伝えるか」という視点が提示されました。私自身恥ずかしながらこれまであまり考えたことのない観点であり、学習者間の協働学習だけでなく、教師間の協働的な学びの重要性も感じました。また、中込先生のワークショップでは、絵を用いる方法やブレインストーミング以外の活用法など、私が以前マンダラートを使ってみた方法とは違う新たな具体例を学びました。これを授業でさらに活用し、他の先生方ともアイデアを共有していきたいと考えています。

ICJLEには対面参加ができませんでしたが、こちらのオンラインイベントで非常に実りの多い時間を過ごせました。イベントの開催、ありがとうございました。

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