CAJLEの継承語オンラインネットワークは国際交流基金トロント日本文化センターと共催で、継承語教育機関・グループをつなぐネットワークを作り、情報・ノウハウの共有、相談ができる場として、2019年より、現在年に2回オンラインでのワークショップを実施しており、日本語を継承語として学ぶコミュニティーを支援しています。
第9回継承語オンラインネットワーク
最新の活動として、第9回の集まりが2023年6月10日にオンラインで開催されました。今回のテーマは「夏休みにできる日本語学習のアイデア等の共有」であり、参加者に夏休み中に子どもたちが楽しく学べる方法やアクティビティについてのアイデアを共有する機会を提供しました。当日は、継承語関係の教師と保護者の方をお招きして、それぞれの立場から実践的なアイデアを共有していただきました。夏休みは学習環境が変わり、学習意欲が低下することがあるため、この集まりは教師と保護者の方々が協力して、有益な学習支援策を考える場として重要な役割を果たしました。
次回の集まりは12月9日を予定しており、テーマは「家庭でできる国語(日本語)学習」です。教育現場の先生から家庭内で実践できる学習方法を紹介いただき、その後、参加者によるグループディスカッションを行う予定です。家庭での学習サポートは継承語の習得と維持において重要な役割を果たしており、この集まりが教育者や保護者にとって有益な情報とアイデアを提供できることを目指しております。参加ご希望の方は、以下の申し込みフォームよりお申し込みください。
第10回継承語オンラインネットワーク 日時:2023年12月9日(土)8:00〜9:30PM(東部時間) 要事前申し込み:https://tr.jpf.go.jp/event/keishogo10 |
CLDレッツトーク
伊東 義員
11月5日(日)(日本時間午前10時-米州、日本 中心、午後9時ー欧州、日本 中心)に、CLD Festival 2023をCLD実行委員会と共催で開催しました。
CAJLEでは、2023年2月にCLDレッツトークを開催しましたが、今回は世界規模で行うCLD Festival。2023年3月から実行委員会を立ち上げ準備に取り掛かりました。運営グループには 日本から2名、ドイツから1名、カナダ(CAJLE)から1名の4名が当たり、主体となるYouthには、日本、ドイツ、パラグアイ、カナダの若者が参画してくれました。毎月の打合せで進める予定だったのですが、日本、欧州、米州を同じ時間に集合することが難しく、SNSで情報提供や交信、意見交換を行いながら取り進め、形が見えてきたのが9月上旬。ZOOMの背景デザインは、10歳の子によるもので、大会の趣旨をよく表したものとなり、広報ポスターにも使用しました。最大の悩みは大会の時間設定。打合せ同様、世界三極(日本、欧州、米州)を一度に集めることが難しいため、2回行うことにし、一回目は日本と米州が参加しやすい時間帯、二回目は日本、欧州が参加しやすい時間帯に設定。進行は、アイスブレーク、グループワークと発表、好きなことの発表という3部構成とし、使うプラットフォームはZOOMをベースとして、アイスブレイクにガーティックフォン(絵と言葉による伝達ゲーム)、グループワークにはZOOMのブレイクアウトルーム、個人発表とネットワーキングには、metalifeというバーチャル空間を使用することに決定。
参加者は、カナダ、日本、パラグアイ、ドイツ、スペイン、イタリアなど。第一部は参加者が少なかったものの、和気あいあいとした感じで進行。第二部は人数が多く、タイムスケジュールが遅れ遅れとなったものの、”世界のみんなと日本語でつながろう”という趣旨から、できるだけ自由に楽しんでもらうことにした結果、30分以上延長することになりました。
こうしたイベントでは予期せぬことが起きるのが常。特に初めて経験するプラットフォームの利用には不手際もありましたが、ファシリテイタ―を務めてくれたこどもたちの驚くほど迅速な対応で無事に終えることができました。今回初めて利用したmetalifeというバーチャル空間では、当日初めて知り合った国のこどもたちがアバターで鬼ごっこをして走り回るという微笑ましい場面も生まれ、イベントの趣旨をそのままの形で目にすることができました。このmetalifeに関しては、人数、時間、準備期間の利用などの条件から有料版を1か月を契約し、国際交流基金トロント日本文化センターがその費用支援をしてくださいましたこと心より感謝申し上げます。
準備が遅れたことや人数制限を設けたこと、広報が偏ったことなど反省点も多かったですが、今回の反省を生かし、次に向けて既に活動を開始しております。