第34回カナダ全国日本語弁論大会開催後記

大会実行委員長 小室リー郁子

 2023年3月26日国際交流基金トロント日本文化センターにて、全国大会組織委員会とCAJLEの共催事業である第34回カナダ全国日本語弁論大会を開催いたしました。今回会場となったのは、ちょうど3年前新型コロナウィルスの影響で町がロックダウンとなり、急遽オンライン開催に移行せざるを得なくなったため本大会の実施が叶わなくなった場所でした。この度、その同じ場所にカナダ各地からの出場者を迎え、彼らの笑顔と熱気を肌で感じたとき、関係者一同胸に熱いものがこみ上げてくる思いでした。

 大会では例年通り、カナダの7つの地区大会にて初級・中級・上級・オープンの4つのカテゴリーで第一位を受賞した出場者たちが、それぞれのスピーチを披露してくれました。日本語という学習言語を使って、自分の経験や思いのたけを語る彼らは、だれもが堂々としていて、心の底から声援と拍手を送りたい気持ちになりました。今回は、未だ新型コロナウィルスの感染が心配される中にあったため、会場には関係者のみが集まり生配信を行うという形での実施でしたが、大会後出場者と視聴者が回答したアンケートには、ハイブリッド形式を評価する声が寄せられました。パンデミックを経て「配信」という選択肢を得た今、今後どのように大会を開催していくかを考える必要性が生まれてきていることを感じました。

 本大会は、会場を提供してくださった国際交流基金トロント日本文化センターをはじめ、在トロント日本国総領事館、高円宮センター、三井カナダファウンデーション、そしてトロントの多くの企業・団体のお力添えがあって実現いたしました。本大会の意義にご賛同くださり、あたたかいご支援を賜れましたこと、心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

(写真:NJSC Organizing Committee)

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